ステレオの産業史|グッドマンズ
1950〜60年代、わが国で広く支持された
ブリティッシュ・サウンド

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GOODMANS GOODMANS INDUSTORIES LTD.


グッドマン AXIOM 801952(昭和27年)
AXIOM 80
24cmフルレンジスピーカーユニット
¥26,500

神格化された異端の名作。
 このユニットを真っ先に目をつけ、自家用としたのは、 弱冠22歳の瀬川
冬樹氏である。1953年当時のことだ
から、正確な情報などある訳がなく、頼れるのは粗悪な印刷の写真だけ。それも、母と妹を扶養しなければならぬ身で、彼は原稿料の一部を2年間積み立てて手に入れた。そこまで彼を駆り立てたのは、その姿に、波長のようなものを感じたからであろう。
 このユニット異端的な性格は、右の特性図を見比べると良く分かる。比較の「P-610」は、ご存知ダイヤトーンの名作ユニット。
 「AXIOM 80」は、1kHz当りから上昇し、4kHzで一気に10dBを超える。これでは、鳴らすアンプやカートリッジの弱点を浮き彫りにするようなものである(特異な形のラウザーのフルレンジも同様の特性)。そうとは知らぬ瀬川氏は、ユニットをコーナー型の箱に収め、当時もて囃されていた不帰還の自作アンプで鳴らした。それが良くない、というより酷い音である。それでも試しにと、たまたま試作したシングルアンプに繋いで音が一変。我が意の音が鳴りだした。かくして、「AXIOM80」は、瀬川氏の求める理想の音の源流になったのである。まだ、モノラルが主流の時代のことであった。
再生周波数帯域:20~20,000Hz *重量:4.2kg

AXIOM 80 システム1960(昭和35年)
AXIOM 80 SYSTEM
24cmフルレンジスピーカーシステム
ARU付(1台¥47,000)

グッドマン指定のARUを付け、
国産化した「AXIOM 80」の
コーナー型システム。
 オリジナルの完成システムが輸入されていたかは不明。本モデルは輸入元が国産箱に納めて発売したもの。
 なお、ARUとはバッフルの下部に取り付けられているもので「ACOUSTIC RESISTANCE UNIT」の略。音響的に負荷をかけて、低い音を平坦に伸ばす役目を持つ。
 ドライブアンプは、やはり球のシングルアンプがベスト。60年代半ばになると、裸特性に優れたラックスの3極管アンプ「SQ38D」が登場し、以前と比べれば容易に 「AXIOM80」の良さを引き出せるようになった。
外形寸法:W950×H497×D315mm



グッドマン AXIOM 3011960(昭和35年)
AXIOM 301

30cmフルレンジスピーカーユニット
¥25,000

60年代の日本で最も知られた
ブリティッシュサウンド。

 モノラル時代の三桁モデルから続く伝統のユニットで、特にイギリスレーベルのレコードとは、不思議に相性が良かった。
 このフルレンジをベースに、下記のツイーターを加えた2ウェイ、さらに、ホーンスコーカーを加えた3ウェイへと、段階的にグレードアップをしてゆくには、まこに好都合で楽しみなことであった。
再生周波数帯域:30~16,000Hz
重量:7.85kg

グッドマン TREBAX 100 1962(昭和37年)
TREBAX 100
 ホーンツイターユニット¥15,000
AXIOM301に加えて2ウェイ化をはかる。
 ベークライト製のホーンと樹脂系フィルムのダイアフラムを持ち性格は穏やか。専用ネットワーク「XO-5000」とアッテネーターの併用が前提。
 なお、60年半ばになると、テクニクスから「5HH17」や「5HH45」といった廉価な優秀モデルが登場し、ツイーターの選択肢が広がった。
再生周波数帯域:2,500~20,000Hz 推奨クロスオーバー周波数:5,000Hz

1962(昭和37年)グッドマン MIDAX 950
MIDAX 950

ホーンスコーカーユニット¥16,000
2ウェイから3ウェイ化をはかる。
 肉厚のダイカストホートとドライバーの一体型。ダイアフラムは上記ツイーターと同系もので、音のつながりに難がない。特に、音全体の緻密な表現力が一段と向上する。専用ネットワーク「XO-950/5000」とアッテネータの併用が前提。
再生周波数帯域:650〜8,000Hz  
推奨クロスオーバー:950Hz、5,000Hz

グッドマン AXUIM 301 専用エンクロージャー
1962(昭和37年)

AXIOM 301 専用エンクロージャー

¥15,000(1台)
グッドマン指定のARUを付け、
国産化した指定箱。
 「AXIOM301」 の指定箱には、 縦長のコーナー型と、このシャーウッド型と呼ばれた二つのタイプがあり、どりらも、3ウェイ化のためのホーン取り付け穴が予め開けられ、購入時はめくら板で塞がれていた。どちらのタイプが良いかは、部屋の構造にもよるが、概してシャーウッド型の方が、音を俯角した状態で聴ける点で好ましい。
 なお、この箱の場合もオリジナルが輸入された形跡はなく、ヤマハや専門業社が、グッドマンの指定箱として独自に製造発売していた。






グッドマン雑感
 LP初期のモノラルの時代からステレオの時代に入った60年代にかけて、わが国で最も知られた英国のスピーカーブランドといえば、無論「タンノイ」などではなく「グッドマン」であり、次いで「ワーフデール」であった。後にタンノイの伝道者となる五味康祐氏も、1953年、時代小説「喪神」で芥川賞を受賞した折りに、その賞金の一部を充て、S氏(当時の新潮社社長といわれる)所有のグッドマン30cmフルレンジのモノラル装置を譲り受けている。
 当時、わが国のユニットも徐々に良くなってきたとはいえ、未だ及ばぬ所もあり、酒好きの通人がスコッチにこだわるのと同様に、英国製品への願望は、今日の比ではなかった。
 そのグッドマンが、半導体アンプの普及とともに、ARタイプの超小型システム「マキシム」と、その同系システムのラインナップを登場させて、話題をさらったが、次第に力を付けてきた日本製品、中でもテクニクスブランドの第1号モデル「Technics 1」と、もろに競合し、反対に人気をさらわれてしまった。以来、数年を経て、伝統のブランド「グッドマン」を目にしなくなってしまったのは、それに起因してのことであろうか。


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